iPhone/iPod touchアプリケーションストアで逆選択が起きている件。
いろいろ見てるんだけど、アップルのiPhone/iPod touch用アプリケーションストアで、いいソフトがなかなか見つけられない。メディアやブログの紹介記事とかYouTubeの紹介ビデオなんかを見て「これはいいな」と思ってダウンロードすることはあっても、少なくとも有料ソフトについてはストアそのものを見ていてもどれを選んで良いのか全然分からない。たくさんのソフトが売られているけれども、自分のニーズと付き合わせてみて買う価値のあるものは比較的少なく、しかもどれがそれにあたるのかストア内にある情報では分かりにくい。
評判システムがうまく働いていない中、はっきり分かる指標は値段と売り上げランキングのみ。そのためか、期間限定をうたった安売りがやたらと多い。そういうセールスを行なうことで、一時的に売り上げランキング上位に上昇すれば、「売れているということは、良いソフトなのだろう」と思わせて、さらに売れることが狙える。だけど、そんなことでランキングを上昇させても内容の保証にはなっていない。
個々のソフトの値段は安いのだけれど、それと引き換えに客は高確率でハズレを買わされるのを覚悟しなくちゃいけない。こういう状況だと、それなりに資金と労力をかけて良いソフトを作っても、そしてそれを望む客が大勢いたとしても、内容に見合った値段をつけて売ることができない。客の側は実際に買ってダウンロードするまではハズレの可能性が高いと思っているから、他にくらべてどんなにいいソフトでも安くしておかないと買ってもらえない。
みんながみんなブログやYouTubeをみて判断するようになるとは思えないし、やっぱりここは「お試しモード」が必要なんじゃないだろうか。「コンピュータとUSBケーブルで接続されている間だけ有効で、外したら起動できなくなる」とかでいいからさぁ。ていうか個人的にすごくそれ希望。