「女性差別」について発言するなら「男性」になるのが一番☆

 The New York Times の記事「Dismissing "Sexist Opinions" About Women's Place in Science」(07/18/2006) になんだか納得いかない。「女性」として生物学者になったあと性別再判定手術を受けて男性として生きている Ben Barres 氏が、Nature に寄稿した「科学界における性差別」についての記事についてインタビューに答えているのだけれど、もし Barres 氏が「女性」のままだったらそもそもこのようなインタビューが掲載されたかどうか。
 「女性」研究者がいくら性差別を指摘しても耳を貸さない一般マスコミが、同じ人物が「男性」になった途端にかれを「意見を聞くべき価値のある視点」として扱うのは滑稽。Bares 氏には一言でいいからそのアイロニーを指摘して欲しかったな。あ、もしかしたら本当は一言言ったのだけれど記者が報じなかっただけかもしれない。
 あと、女性差別はともかくトランスセクシュアル差別についてはどうなんだろう。もしそれについて発言したら、マスコミ的にはかれの「客観性」や「信憑度」に傷がつくんだろうな。あーばからし