よくあるパターンと言ってしまえばそれまでだけど

 以前館長をつとめていた三井マリ子さんが不当に雇い止めにされたとして裁判で係争中(一審で原告敗訴)の男女共同参画推進センター「すてっぷ」(大阪府豊中市)の新しい館長に、4月1日付けでオフィスなかむら代表・メンズセンター運営委員の中村彰さんが就任した(三井さんの次に採用された人が辞めたので、その次)。以下は中村氏のブログに掲載された挨拶。

いつもお世話になっているみなさまへ
ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。
さて、中村彰は、思いもかけず、4月1日付で「とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ 館長 兼 事務局長」を拝命しました。
このセンターは、豊中市役所の施設ですが、豊中市が出資する財団法人が運営しており、財団職員という立場です。
意向打診を受けてから、急展開で、まだまだ、戸惑いの中にいるともいえます。
3月27日夜に人事案件が承認され、4月1日から勤務となりました。
今後ともよろしくお願いします。
http://danzyokoudou.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_62f0.html

 これにあわせて、かれの個人ページのプロフィールも改訂されている。しかも「すてっぷ館長」というところだけ大きな文字で。

http://homepage2.nifty.com/akira-na/Akira2.htm

 でも中村氏は、三井氏の裁判闘争を支援する「ファイトバックの会」の呼びかけ人をしている人だ(って、「中村彰(メンズリヴ)」だって! men's livってなんなんだー)。三井さんの職を奪うのは不当で違法だとして人々の支援を呼びかけている人が、その職に自分がおさまってしまうというのは、どういうことだろうか。しかもどうやら、三井さんとは何の相談もしていないようなのだ。
 こういう神経って、わたしにはちょっと理解できない。もちろん、もしかしたら何か深い考えがあってのことかもしれないし、どうしてもこの職に就かなければいけない事情があるのかもしれないけど、普通に考えるとやっぱり駄目。もしわたしがかれの立場ならば、まず三井さんと相談してから受けるかどうか決める。ていうか三井さんの意志に必ず従う義務はないと思うけど、話くらいはするべきじゃん。
 ブログの発表にしても、まるで三井さんの件が何もなかったかのように、自分がファイトバックの会の呼びかけ人として支援を訴えてきたことを忘れたかのように、ああいう風に書くのは理解できない。三井さんのものであるはずの職に自分がおさまるのであれば、そこに何らかの説明があるべきだと思うんだけど。
 これが実は、自分が館長になって人事権を取ったら三井さんを副館長に雇ってすぐに館長を辞任するという作戦だったりしたらすごいけど、ありえないなー(そんな作戦があるなら三井さんと相談してから実行するはず)。


【追記】
 中村さんのブログから、すてっぷ館長に就任したというエントリが消えてるよ!

http://danzyokoudou.cocolog-nifty.com/blog/

 わたしはコメント欄で以下の質問をしたんだけど、答えてもらえませんでした。

中村彰さま、
 就任おめでとうございます。しかし豊中市のすてっぷと言えば、以前館長だった三井マリ子さんが不当に雇い止めされたとして、現在裁判で係争中です。
 わたしは必ずしも三井さんの雇い止めが違法だったとまでは考えないのですが、政治的な意図による理不尽なものだったと思っています。中村さんはこの件についてどうお考えでしょうか。
 また、三井さん側となんらかの形で話し合いを持つつもりはありますか?

 わたし個人に答える義理はないかもしれないけど、呼びかけ人として三井さんの裁判への支援を呼びかけているのだから、何らかの説明責任はあると思うけどなー。ま、三井さんとちゃんと話をしたあとで公的に対処しようと思い直したのだろう、と超超超超超好意的に解釈しておきましょう。