やっぱり国籍法と人身売買は関係なさそう。

 いや、関係ないだろうというのは、普通に考えれば分かるわけだけど、国籍訴訟で違憲判決を引き出した弁護士の方もやはり田中康夫さんの主張はヘンだと書かれています。

 ところで、観光ビザで女を入れるケースは山ほどみていますが、認知を利用した人身売買って、正直、みたことも、きいたこともないです。
 あたりまえでしょ。だって業者が女におしつける「借金」は400〜600万円、業者の管理下にある女の場合はかせぎが50万円前後、10万円程度が生活費でさしひかれ、したがって返済にかかる期間は順調にいって10ヶ月〜1年程度(女を売春婦としてはたらかせるにはおのずと期限があるので、だいたいどれもこんなかんじになる。)、そこからあとはポイ捨てなのに、わざわざ認知を戸籍に記載して、足がつくようなマネするバカいるわけないじゃん。
 そもそも、どの業者も、上陸と同時に旅券や身分証明書を取りあげて、マニージャ(manilla=スペイン語で「手錠」、転じてその筋のスラングで「監視役」)つけてがんじがらめに管理しているのに、なんで国籍法が改正されたら法務局に出頭して女に日本国籍を取らせたがるようになるんですかね。ヘタすればその場でさわがれてつかまるし、運よく国籍がとれたらその女、逃げちゃうじゃないですか(笑)。
ほんとうは人身売買のことなんてどうでもいいくせに〜“No pude quitarte las espinas”- いしけりあそび

でもですね、タナカセンセイ、いままでだって認知された子は日本人の子として在留資格「日本人の配偶者等」でちゃんと日本に上陸できるわけですよ。で、性的搾取をする目的でわざわざ認知をして、日本に幼児を連れてきたなんてニュース(実話ナントかはダメよ)、1件でもきいたことあります?
 
 あるわけないです。子どものホームレスもおらず、義務教育就学率ほぼ100%の日本で、性的搾取の目的で外国人の子どもを上陸させるなんていうのは、あまりにも危険すぎるからです。
 百歩ゆずって、そういうことするチャレンジャーがいたとします。では、性的搾取の目的で子どもを上陸させるとして、観光ビザ、偽日系人(三世か四世)、偽養子、ほんものの養子などいろいろあるのに、なんで日本人の実子として戸籍を作成させるなんていうもっとも犯人が特定される危険の高い方法を選ぶのですか? そうした子どもについて、外国人登録をしないで所在もわからないように隔離できるのに、なんで国籍とらせて住民票基本台帳に記載させて役所から就学通知書や予防接種の通知が来るようにしたいのですか?
 性的搾取の目的で認知して連れてくるなんてひとはまずいないです。ましてや偽認知で戸籍までつくろうなんてひと、想像もできません。だからこそ、そういう最低なことしたい人は、東南アジアなどの発展途上国に買春しにいったりするのです。

 全文をぜひ読んでください