タリバンにでも入ったらー?

 わたしが関わる性暴力情報センターという、ここ10年くらいほとんど更新していないサイト宛に以下のようなメールが届いた。

はじめまして
 当会は男女平等をUniversalDesignする会:(注:個人名削除)と申します。
 貴センター様のお考えについて一つお聞きしたい内容がございましてご連絡いたしました。
 派手な服装も当会としては(ファッションという概念であればヌードはアートの理屈を通してしまうので)強姦・盗撮・痴漢等に合う可能性があり、また男女の気持ちを誘発するとして痴漢予備軍として位置づけております。
 実は、私の体験で”京都駅内の階段を上ると目の前にミニスカートでしゃがみこみ下着が丸見えの女性がいました。 親切心から注意をしようと考えましたが、”痴漢”と言われ冤罪を起こされても困ると思い。警察に通報し警察官から注意していただくことにしていただきました。
 警察の注意でも”少しむっとして立ち去ったそうです”。これが一般男性ならどうなっていたかはご想像にお任せしますが、冤罪で逮捕・起訴され家庭を壊される可能性もあることも。
 下着を平然と見せるのは今の日本の風土からして”盗撮魔”や”痴漢”はもちろん”強姦”にも遭う可能性があります。 遭う可能性=未必の故意として考えられる事があります。
 見せない事を日ごろから気をつければ犯罪は未然に防げ減らせる(実際は痴漢や強姦は1回限りでない連続性のある犯罪ですので繰り返しますから。)可能性及び対策案が取れます。
 京都府警にも問い合わせして犯罪として立証できるようにお願いしている状況です。(生活完全課や広報もかなり積極的に対応していただいております)
 そこでこういう場合の対策案をご存知かと思い、貴センター様にお聞きしようと思いました。

 えーなにこれー、タリバンにでも入ったらー?と思って一応検索してみたら… この団体のサイトはちゃんと存在していた。しかも、集会を開いたりして、一応ちゃんと活動している団体らしい。へぇ〜。
 ちょっと読んでみたら、マトモな活動も少しはやっている感じ。たとえば授乳室が女性トイレの中に設置しているために父親や男性のケアテイカーが利用しにくいという点が指摘されていて、それなんかもっともだと思う。男女関係ない位置に設置すべきだ。
 そういう真っ当な主張と、上のメールのように痴漢や強姦の責任を被害者に求めるーーどころか、ミニスカートの女性を犯罪者として取り締まるように要求するーーという無茶苦茶な暴論が、同じ団体(というか、中心となって動いているのは一人だけなんだろうけど)の中に共存しているのが不思議。いや、不思議に感じるのはわたしがそこに一貫した思想なり論理を見出そうとしているからで、そんなものないんだとしたらそれまでだけどさ。