ぶるっくなーへの短いお返事

 できるだけ短くコメント。元記事は id:bruckner05:20061229:p1
 1. の前半について。推論に推論を重ねるだけであり、何ら根拠に基づきません。そんなに推論だけでモノを言うなら、記事を引用する必要がもともとないのです。最後の「私なりの解釈の結果」というのも、記事とは全く関係のない地平にまで飛んで行ってしまっている。要するに、話にならない。
 1. の後半。そう、女流棋士は実力で正式な棋士に及ばないからこそ、同等の権利を主張できません。しかし、それをいいことに何でもかんでも好きなようにされたら、「いくらなんでもそれは」と来るでしょう。それが、ある男性棋士が言っていた「正当化され制度化された差別」ということです。あなたはそれをさらに正当化しているだけで、全く議論を読み取れていない。読解力不足です。
 2. について、「女流を売り物にするのを止め、女流棋士の制度を廃止することだ」と言うが、女流を売り物にしているのも、制度を作ったのも、男性棋士女流棋士には会を解消する権限すらなかった。そこで独立したわけで、別の方法があったと言われてもなんで彼女たちがそれをえらばなければいけないのか必然性がない。
 3. ついて、厭きたので短く。「曖昧な言い方をしている」という点についてはわたしも挙げられた論者たちを批判しています。しかしbruckner05さんとは「では、どう言うべきか」という部分が違っていて、bruckner05さんはもっと詳細を断言して欲しいと言っており、わたしは「分からない部分」をきちんと分からないと言って欲しいと思っているのです。また、「生物学的に差異がある」ことは「それを尊重するべきだ」という結論を導き出しません(例:ある論者によれば、男性が女性をレイプするのは進化心理学的に言って生物学的な根拠があるらしい、でもそれはレイプしても良いということにはならない)。
 4. AERA の記者が、新井氏の発言を受けて「将棋の実力差は脳の性差が原因」と思い込んでいることについて、bruckner05氏は「それは言い過ぎでは」程度には疑問に思わなかったのだろうか。自分の政治的主張に都合のいい説のトンデモ論理には鈍感で、自分の政治的主張に反する場合は曲解してでも「ここはおかしい!」と批判してくるあたり、便利な認識回路の持ち主だなぁと思う。
 以上。