「性暴力情報センター」、誰か引き継がない？
かつては「おかしなひと」…じゃなかった、「おかしなこと」という名前だったブログがいつの間にか「じぇんだーな日常」になって、わたしが関わっていた「性暴力情報センター」というサイトの内容を批判している。
まず、「日本の実情にあうように改編・翻訳」とあるのだから、日本の強姦罪の実情を反映しているのか？と思い、「男性に対する女性によるデートレイプも存在」とあるのだから、なおさら、日本の強姦罪の問題点も書いているのだろうと思ったが！「デートレイプについて」には、最後まで全くその指摘がないのだ。一番最初の文章は何だったのだろうか？
あー、それは、確か内容に銃とかドラッグとかいう話があったんじゃなかったかな。いくらなんでも、それをそのまま翻訳するのは問題アリでしょ。かといって、翻訳ですと提示しながら一部だけ省くのもおかしい。結局、日本の実情を考えて改変したとことわるしかないでしょうが。
強姦罪の問題点を指摘することが重要だとこの人が考えるのは勝手だけど、指摘しないからといって怒られてもねぇ。
そのサイトを運営しているのは、小山エミさんだ。macskaとあるし、間違いない。小山エミはクィア論者ではないだろうか？小山エミはフェミニストやジェンダー論者というよりは、クィア論者と言ったほうが近いだろう。クィア論は、男性性/女性性の二分法を疑わないと成立しない。男性性/女性性の二分法を固持する言説をする者は、クィア論者ではない。
あのさー、この段落、無茶苦茶矛盾してるんですけどー。勝手にクィア論者だと決めつけておいて、クィア論者でないというのが結論なんだから、訳が分からない。そもそも、この人は訳者と著者は別の人間だということが分かっているのかな？
ま、一応言っておくと、「性暴力情報センター」はわたしを含む５、６人のグループで運営していたので、わたしの考えを書いたサイトではないですよ。
デートレイプを主張するのならば、日本の現状の強姦罪を男女同等の規定に改正するようにと言わないといけない。
(略)
特に、「デートレイプについて」の一番最初の小山エミ言説を考えると、「デートレイプについて」には、日本の強姦罪を男女同等に改正するように望むという記述をするべきだ。
念のため言っておくと、わたしは強姦罪というカテゴリに反対の立場。この人の言う通り、「女性の貞操」を保護法益とする「強姦罪」ではなく、個人の性的尊厳を保護法益とする「性的暴行罪」にするべき。だけど、デートレイプについての記事で常にそれを明記しなければいけないかというと、そうは思わない。
デートレイプは曖昧なところがあるので、男女同等の強姦罪もない国で、そんな曖昧なことを一方の性にだけ当てはめることになぜ疑問を抱かないのか。
一方の性にだけ当てはまることではないと思うから、「男性から女性だけではない」と書いてあるんでしょうが。まぁ、あの記述だと「女性から男性」へのデートレイプがあることを明記しながら同性間におけるデートレイプについては明記していないから、その点は不備。一応デートレイプの定義としては「デートレイプとは、恋人関係のような親しい関係にあるカップルで、その片方によるもう片方への性暴力」としてあるので、同性パートナー同士も含まれるんだけど。
だから、クィア論者ではないって結論出たんじゃなかったのー？
グーグルでmacskaと検索すると、関連検索にフェミナチ macskaと出てくる。これは恐らくmacskaは極左だという視点からの批判だろう。
わたしがやっても「フェミナチ macska」とは出ない。「macska 林道義」とは出てくるんだけど。この人の論理だと、macska は林道義の仲間らしい(笑)
そういうポスト構造主義から考えると、「デートレイプについて」の小山エミ言説は、何だか化石思想のように思えてしまう。極左というよりは、極右に見えてしまうのだ。Copyright (c)1996-2000と書いてあるから、7年くらい放っているのだろうか？
その記事はサイトを始める時に載せたものなので、１０年以上放置してありますね。
あなただって、１０年前の自分が書いたものを見たら、今とは随分違ったことを書いていたりするでしょ。
いずれにせよ、「性暴力情報センター」というサイト自体、もう管理者グループも自然解散し放置状態。 Google で「性暴力」と検索したらトップに出てくるなんて、知らなかった。
このサイト、1996年に必要に迫られて急いで作ったものなのだけれど、当時ほかに同様の日本語サイトは全くなかった。いまでは他にいろいろあるので、閉鎖するのが自然だとは思うのだけれど、検索結果のトップに出てくるとなると閉鎖するのはもったいないような気もする。
というわけで、誰か「性暴力情報センター」サイトを引き継ぎませんか？ 無料でホスティングして、自由に更新できるための FTP アカウントも提供します。興味のある方は、メールください。
